【解説】クラウドアプリケーションを選ぶメリット6選 - DXファーストステップ

【解説】クラウドアプリケーションを選ぶメリット6選

2021.09.09

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注目の「クラウドファースト」

近年、システム構築においてクラウド利用を優先する「クラウドファースト」という言葉が普及しているのはご存知ですか。これまでは、自社サーバーのオンプレミス環境で開発されてきたアプリケーションも、様々なクラウドサービスの拡充により、クラウド環境下で開発されることが増えてきました。

クラウド上で構築できるクラウドアプリケーションの開発により、クラウドネイティブによるスピーディーな開発やコスト削減など、多くのメリットを享受することができます。

今回は、クラウドアプリケーション開発を選ぶメリットを詳しく解説していきます。

1.コストの削減

オンプレミス開発の場合は、全てを自社で揃える必要があり、数百万単位のコストが発生することも少なくありません。

一方、クラウドは自社でのサーバー購入やシステム開発が不要なため、初期費用を抑えることができます。そのため、少額投資でスタートできる点は、クラウドアプリケーション開発の大きなメリットだと言えます。

2.必要機材の廃盤リスクがない

オンプレミスでは、アプリケーション開発に必要な機材を自社で調達しなければいけません。その機材を長期間使っている場合、とある時点で廃盤になってしまうリスクがあります。

廃盤になってしまった場合は自社環境への影響が懸念されますし、ゼロから機材を探す必要があるため、追加投資や工数増大に直結します。

一方、クラウドであれば、自社で開発環境を整える必要がないため、廃盤によるリスクはありません。クラウドの場合は従量課金なので、毎月、使用した金額を支払うだけなので、安心して運用していくことができます。

3.開発期間を短縮することができる

オンプレミスの場合、システムをゼロから設計・開発していくため、利用開始までに何ヶ月もの期間を要します。

一方、クラウドは既に完成しているものを利用するので、サービス導入後すぐに始めることができます。ビジネスの世界はスピードが命なので、アプリケーションの開発環境を迅速に整えられる点は大きなメリットです。

4.実務的な機能がプラットフォームに備わっている

クラウドアプリケーションの開発環境では、開発ツールや実行エンジンが仮想環境上に搭載されており、サーバーを利用することで開発手順を短縮することが可能になります。ひとつ例を挙げると、モジュール(開発時に利用する各種機器)の「単体テスト」や「結合テスト」をその場で行うことができます。

また、開発ツールの使用はWebブラウザを利用するため、自社端末にIDE(統合開発環境)をインストールする必要はなく、最小限の設定のみですぐに開発作業を始めることができます。

加えて、すでに用意されているモジュールやライブラリ(さまざまなプログラムを集めたファイル)を活用することで、コーディング量を最小限に抑えることができ、開発コストや開発期間を大幅に圧縮することが可能です。

5.自社でのデータセンターの運用が不要になる

クラウドアプリケーション開発を提供する企業は、多くの場合がクラウドプラットフォームと自社サービスとの整合性をとり、OS、アプリケーションサーバー、データベース、モジュールなどを一元的にパッケージ化したサービスとして提供しています。つまり開発環境そのものが、PaaSの形で提供されているということです。

そのため、サービスを導入するSaaS事業者は、自社内で開発環境を整える必要はありません。すぐにクラウド上でアプリケーションの開発環境を手に入れることができ、自社はアプリケーション開発に専念することが可能です。

また、災害対策やセキュリティ対策も含めたデータセンター運用を自社で行なう必要がないため、管理工数や人件費の削減にも直結し、時間的にもコスト的にも大きなメリットを享受することができます。

6.状況に応じて柔軟にスケールできる

アプリケーションを市場にリリースした後、獲得できるユーザー数は不明瞭なケースが多いです。そのため、アプリケーションを開発する企業にとって、あらかじめ準備しておくべきサーバーなどのリソースが読めない点は大きな課題になります。

しかし、クラウドならハードウェア的な制約はないため、クラウド環境でアプリケーションを開発することで、想定外のリソース増減にも柔軟に対応することができます。消費者ニーズの変化が激しい現代において、柔軟なスケールが可能な点は、クラウド利用の大きなメリットのひとつであると言えます。

まとめ

今回は、アプリケーション開発をオンプレミスではなく、クラウドで開発するメリットをご紹介いたしました。